税務お役立ち情報&お知らせ
断然使いやすくなった、所得拡大促進税制!
2022年03月22日
所得拡大促進税制が、昨年の4月以降開始事業年度から、断然使いやすくなっています!
その前の3年間は、継続雇用者(24ヶ月給与を支給した人)全員の給与賞与の合計について、前期と比べて平均1.5%以上増やす必要がありました。
これは、実際に計算してみるとハードルが高くて、なかなか所得拡大促進税制を適用できませんでした。
それが、令和3年の税制改正で、資本金1億円以下の中小企業については、パート、アルバイトも含めて全従業員の給与賞与の総額を、前期と比べて1.5%以上増やせば、適用を受けられるように改正されます。
1人ずつの給与賞与が増えていなくても、従業員数を増やし給与賞与の総額が増えることで適用できるようになります。
●適用期間
令和3年4月1日以降開始事業年度から
●要件
全従業員の給与賞与の総額を、前期に比べて1.5%以上増やすこと
(要件の計算は、雇用調整助成金を控除せずに計算する)
●控除額
すべての従業員の給与賞与の増加額(※)の15%(ないし25%)
※雇用安定助成金を控除前の金額と控除後の金額の増加額のいずれか少ない増加額
その期に支払う法人税の20%が上限(2割引きまで)
税額控除ですから、税金を直接、減額してもらえます!
給与賞与の増加額の15%の税額控除で、適用上限の法人税の20%まで行かない場合には、従業員に対する教育訓練費を前期より10%多く使うことで、10%上乗せされ、25%まで税額控除が拡大されます。
(土井竜二)